GRAMS28とは何か?機能美とラグジュアリーを両立する香港発ブランド
GRAMS28は、2019年に香港で設立されたレザーアクセサリーブランドである。主な製品はバッグ、フォリオ(タブレットケース)、スマートフォンケース、財布、カードホルダーなど。いずれもイタリア製のサステナブル認証付きレザーを用いている。
ブランドの中核には「機能性と美しさの両立」がある。過剰な装飾を排したミニマルなデザインと、道具としての実用性を追求した構造が共存する。

参照:公式オンラインストア
創業者が語るGRAMS28の原点
創業者は香港出身のベンジャミン・チャン氏。建築やプロダクトデザインに携わった経験を持ち、「自分が欲しいと思えるバッグが市場に存在しなかった」ことから立ち上げに至った。単なる外見やブランド性ではなく、「質」「耐久性」「機能性」に焦点を置いたものづくりを志向している。

機能性や収納性を伝えるコンテンツもInstagramに投稿されている|公式Instagram
ブランド名の「GRAMS28」は、映画『21グラム』に着想を得たもので、「日常で1週間以上使いたくなるプロダクト」を意味する。また、共同創業者のブルー・ラム氏はインダストリアルデザイナーとして、製品の設計思想に深く関わっている。

創業者のベンジャミン・チャン氏|参照:https://bootsshoesandfashion.com/an-interview-with-grams28/
成長するブランドのビジネスモデル
GRAMS28はD2C(Direct to Consumer)モデルを採用し、主に自社オンラインストアで製品を販売している。高価格帯の設定で衝動買いよりも検討購入が多く、販売プロセスは一般的なブランドより長い。
この課題を解消するため、同社は「後払い決済(Buy Now Pay Later)」を導入。導入後、全売上のうち20%がこの決済経由に変化したという。複数通貨決済や為替コストの最適化にも取り組み、海外市場での障壁を下げている。
すでにアジア圏だけでなく、欧米諸国への販売も行っており、グローバルで通用するブランド基盤を築きつつある。

2025年5月時点でのある商品の価格|参照:181 ボイジャー・ダッフル
Instagramで拡散された“新しいラグジュアリー”
SNS運用において、GRAMS28はInstagramを中心に戦略を展開しており、ビジュアルは製品の質感や使用シーンを丁寧に伝えるポストが投稿されている。
2025年時点でInstagramフォロワーは13万人以上。ユーザーとの関係性を丁寧に築きながら、製品の存在感を高めている。ポップアップストアもロンドン・ソーホーに開設し、現地メディアでも取り上げられた。

公式Instagramに投稿されているポスト|公式Instagram
市場での評価と今後の展望
GRAMS28の製品は、ユーザーから「日常的に使いやすい」「設計が緻密」と評価されている。実際に手にした際の質感や内部の構造に満足感を覚えるレビューが多い。
現在、香港・マレーシア・ドバイなどの実店舗に加え、イギリスやアメリカ、日本市場でも露出が増えており、今後の展開が注目される。機能と美のバランスを見極める大人にとって、選択肢のひとつとなるブランドである。

参照:公式Instagram